編集者の読書感想文

書籍編集者の読書感想文です。良書を出版するために、ベストセラーのヒントをつかむために、書籍を読み漁っています。編集者としての気づきや気に入ったトピックなどをシェアします。たまに、話題がずれますが。

『泣くな研修医』とあわせて読む?『みんなかつては研修医だった。医師が答える医師の悩み』(金芳堂)の読書感想文

柳井真知(著)、有吉孝一(編集協力)

2020年9月出版/2860円/A5変判/2色刷り/表紙カバーあり/

256頁/左開き/文字は横組み/1ページ33文字×26行/

柱:章タイトルだけ、左ページノンブル横

 

<出版社>

www.kinpodo-pub.co.jp

 

Amazon

 

今、テレビで『泣くな研修医』というドラマが放送されていますね。

www.tv-asahi.co.jp

見ておられますでしょうか?

本書は、そのドラマとあわせて、読むと良いかもしれません。

 

<目次>

 

1.著者はどんな人?

本書は、研修医向けに書かれた医学書ですが、一般の方でも気軽に読める内容です(ただ、医学書のジャンルだけあって、本の定価は高いですが…)。

 

著者は、20年のキャリアがある女性の救急医です。

編集協力の医師によりますと、「静かで、美しく、落ち着いている」感じの方だそうです。

 

2.悩みに実体験と本の言葉で答えていく

内容は、その著者が研修医の悩みに答えていく、といった展開です。

 

著者の実体験に加え、答えをもたらす本の引用もあり、医者でなくても役立つ内容かなと思います。

 

なお、著者いわく

本から聞こえてくる言葉は時代や国境を超えて悩む私たちに答えをもたらしてくれます

だそうです。

 

ここで1つ具体的に内容を挙げてみます。

 

「優れたリーダーの条件はなんでしょうか?」のテーマでは、

『おだまり、ローズ 子爵夫人付きメイドの回想』という書籍から、下記の言葉を引用されています。

すぐれた指導者、真に偉大な人物は、権限を人にゆだねる度量を持っています

そして、具体的に解説した後、

自分の得意なこと、苦手なこと、メンバーの得意なこと、苦手なことを把握する

と著者の見解で締めくくられています。

 

このような感じで

・どうすれば信頼されるでしょうか?

・忙しい現場でどうすれば即座に決断できるようになるでしょうか?

・同期がみんな自分より優秀に見えて自信をなくしてしまいます。

・資格って、必要でしょうか?

・後輩が言うことを聞きません。

など、様々な悩みに答えておられます。

 

医師も同じ人間。同じようなことで悩んでいるのだなぁと、ドラマも相まって、身近な存在に感じられました。

 

また、本書は「こころ」の処方せんとうたっており、そのとおり私にとっても癒される1冊になりました。

 

3.本のつくりで参考になる点

・1色刷りは、黒だけに限らない

本書は1色刷りですが、その色が黒ではなく、濃い緑色で作られています。

珍しいですね。

でも、意外と、濃い緑色の文字は読みやすかったです。

 

・表紙に光沢ある色や紙を使うのは、目を引く

書店で本書を見たとき、光っている感じがし、目に止まりました。

表紙で、発色のいいインクを使っておられるのでしょうか?

発色のいい紙を使っておらえるのでしょうか?

こういう目の引き方も良いなと思いました。