『純情ヨーロッパ 呑んで、祈って、脱いでみて』(ダイヤモンドビッグ社)の読書感想文
たかのてるこ(著)
2016年9月出版/1408円(税込み)/
四六判/1色刷り(一部カラー)/表紙カバーあり/
336頁/右開き/文字は縦組み/
柱:章タイトル(国名・地名のみ)が左上に
<出版社>
<Amazon>
コロナ禍で、海外旅行ができません。
今年のGWは並びの良い休みだったのに…と思いながら、旅行好きの私、特にヨーロッパ旅行好きの私は、本書を手に取りました。
手に取って知ったのですが、本書の著者は『ガンジス河でバタフライ』の著者でもありました。
この書籍のドラマ版を見ましたが、宮藤官九郎の脚本も相まって、すごくワクワクしたのを覚えています。
<目次>
1.内容
本書は、個性豊かな著者がヨーロッパを一人旅し、現地の人々と交流していく話です。
奥ゆかしい日本人とは異なり、どんどん現地の人の輪に入っていく著者は、大変魅力的で、軽快で愉快な読み物でした。
Amazonに目次の抜粋が載っています。
◎スペイン ★ 深夜0時開店! 「フラメンコバー」の歌&踊りに店内大合唱♬
◎パリ ★ 純情ゲイカップルの宿で、「史上最強のセックス談義」
◎ポルトガル ★ 美しい漁師町で「ミニスカの可愛いバアちゃん」を激写!
◎イタリア ★ 33歳まで処女だった友が「ミラクル国際結婚」した謎に迫る
◎ドイツ ★ 絶景! 「古城ユースホステル」で柔道同好会とビール宴会♪
◎デンマーク ★ 66人(!)男女相部屋の、お洒落ゲストハウス体験
◎モナコ公国 ★「セレブ気分の海洋療法」のハズが、ケツめがけて放水! ほか
インパクトある目次ですね。
個人的には、スペインのフラメンコバーも行ってみたいし、モナコ公国でエステも受けてみたいな…と。
いつか行くヨーロッパ旅行のプランの候補として入れようかと夢膨らみました。
なお、本書の旅のメインは「ヌーディストビーチに立ち寄ること」です。
これは、なかなかできない、チャレンジできない体験です。
このパートを読むだけでも、驚きの連続でした。
そして、多分、絶対行くことはないと感じました(笑)。
全体にわたって、著者の明るさが前面に出て、眉をひそめそうな話題でも、おもしろおかしく、読みすすめられました。
まるで著者とお茶をしながら、著者の旅行のおみやげ話を聞いているかのような感じです。
その中、響く言葉がちらほらと。例えば・・・
考えてみれば、道にも迷わずに、すいすい目的地にたどり着いてしまうと、人に道を聞くこともないし、濃厚な旅にはならないよなぁと思う。そしてそれは、人生とて同じく、難が有るから“有難い人生”だと思えるのであって、難が無ければ、それは単に“無難な人生”だろう。
など。
おもしろおかしな旅の話の合間に、ときおり登場するギャップのあるこのような言葉。
グッときました。
2.デザイン
インパクトのある写真を1枚敷いた表紙は、目をひきますね。
また、この本の売り!?のヌーディストビーチの写真が全面に敷かれています。
中に進むと、著者の旅行写真が、カラー写真でたくさんちりばめられています。
人物が中心の写真で、しかも、笑顔の写真だらけ。笑顔っていいもんですね。
改めて、感じました。