編集者の読書感想文

書籍編集者の読書感想文です。良書を出版するために、ベストセラーのヒントをつかむために、書籍を読み漁っています。編集者としての気づきや気に入ったトピックなどをシェアします。たまに、話題がずれますが。

『嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え』(ダイヤモンド社)の読書感想文

岸見 一郎/古賀 史健(著)

2013年12月出版/1650円(税込み)/四六判/

1色刷り/表紙カバーあり/

本文14Q/296頁/右開き/文字は縦組み/1ページ43文字×17行/

柱:章番号(第一夜等)と

端的な概要(例:アドラー心理学について、トラウマについて等)

左ページ、ノンブル横

 

<出版社>

www.diamond.co.jp

 

Amazon

 

ベストセラーで、ドラマ化もされている本です。今更ですが、読んでみました。

アドラーの心理学とはどういうものか、さわりを知れる内容です。

  

 

<目次>

 

1.企画・内容

HPの内容紹介では、次のように記されています。

 

フロイトユングと並ぶ心理学三大巨匠の一人、アドラー。日本では無名に近い存在ですが、欧米での人気は抜群で、多くの自己啓発書の源流ともなっています。 

 

大学で心理学を勉強しましたが、アドラーの名前は聞いたことがありませんでした。

本書を読んでみて、アドラーの心理学は、実践的なのかなと感じました。

 

目次は、次のとおりです。

 

第一夜 トラウマを否定せよ

第二夜 すべての悩みは対人関係

第三夜 他者の課題を切り捨てる

第四夜 世界の中心はどこにあるか

第五夜 「いま、ここ」を真剣に生きる

 

本文は、青年と哲人の対話形式で進んでいきます。

読んでいる最中は、まるで私も、青年と同じ立場で、アドラーの理論を踏まえた哲人のカウンセラーを受けているような気になりました。

 

本書はベストセラーだけあって、インターネットで書評を探すとたくさん出てきます。

人によって、こうも響く言葉やポイントが異なるのだなと、大変興味深かったです。

 

さて、私も本書より、いろいろと心に響く言葉がありました。

 

最近コロナ禍で、在宅勤務導入など働く環境は大きく変わり、私もいろいろと考えさせられることが多かったのですが、本書に出合い、何かモヤモヤした思いが軽くなった気がします。

 

大切なのはなにが与えられているかではなく、与えられたものをどう使うかである 

 

われわれを苦しめる劣等感は客観的な事実ではなく、主観的な解釈 

 

いまの自分よりも前に進もうとすることにこそ、価値があるのです 

 

われわれは「これは誰の課題なのか?」という視点から、自分の課題と他者の課題とを分離していく必要がある 

  

いちばん大切なのは、他者を「評価」しない

 

他者のことを「行為」のレベルだけでなく、「存在」のレベルで見ていきましょう

 

「変えられるもの」と「変えられないもの」を見極める

 

「いま、ここ」を真剣に生きること

 

一人で仕事をしていると、自分の置かれている立場を見失いそうになることもあると思います。

そんなとき、上記の言葉は「自分をしっかり持って、難局を乗り切って」というメッセージのように感じました。

 

2.デザイン

目次

目次だけで8ページ、茶色の色紙を使っています。そして、ここだけ、白と黒の2色刷りで作られています。

8ページにするために、タイトルで2ページ、導入の言葉で2/3ページ、残りを目次に使っています。

目次だけ別の紙を使うのは、目を引きますし、変化もつけられて良いですね。 

 

また、章タイトルの文字と配置は、大変おしゃれですね。

 

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インパクトある章タイトルの文字の配置

 

タイトルのつけ方、表紙デザイン

タイトルは、本文の哲人の言葉をピックアップしたものです。

印象的な言葉がある場合は、タイトルにしても良いですね。

 

また、2番手・3番手に印象に残る文章を、表紙裏に載せています。

印象的な言葉が多い場合、このようなデザインも有効ですね。

 

3.まとめ

・対話形式で、実際に教えてもらう構成は、難しいこともわかりやすくなる。

・タイトルのつけ方は、象徴する文言をピックアップしても良いかも。