池上 彰、増田 ユリヤ(著)
2020年4月出版/946円(税込み)/新書判/1色刷り/表紙カバーあり/
本文14Q/242頁/右開き/文字は縦組み/1ページ35文字×14行/
柱:章タイトルだけ、左上ページ
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新型コロナウイルスの流行で、感染症をテーマにしたテレビの特番が増えました。
その中でも印象に残っているのは、本書の著者である二人が出演されていた番組です。
本も出されていると知り、手に取りました。
テレビもそうですが、本書も大変わかりやすかったです。
<目次>
1.企画・内容
第1章 シルクロードが運んだ病原菌
第3章 世界を震え上がらせた感染症―ペスト
第4章 感染症が世界を変えた―日本編
第5章 世界大戦を早めた「スペイン風邪」
第6章 人類の反撃始まる
第7章 今も続く感染症との闘い
といった内容で、対談形式で、話は繰り広げられています。
豊富な知識を持った二人だからこそ、できる内容だと感じました。
まるで特別レクチャーを受けている感じで、簡単に気軽に、感染症の歴史がわかります。
本書より、いつの時代も人の移動や交流とともに、ウイルスの感染が広がっているのだなと痛感しました。
まだまだ、新型コロナウイルスが落ち着かない今、本書から得た下記の言葉を胸に、気を引き締めていきたいです。
人間も自然の一部ですから謙虚さは必要です。
基礎的な教養を身につけることが、インフォデミックに対する“ワクチン”になる
生きる希望は歴史の中にあり
歴史などから生きる知恵を学び、正しい知識をもって冷静に現状と向き合い、謙虚に生きていきたいものです。
2.デザイン・組版・印刷・製本
テレビ番組の企画をきっかけに緊急出版に至りました。番組のオンエアから2週間足らずで原稿を仕上げ、まずは電子書籍で、続いて一般の書籍として世に送り出しました。
短期間で書籍化された企画だそうです。
対談を書籍化するのは、早く出版できますが、2週間はすごいですね。
対談を録音して、文字起こしをして、内容を整えて、校正して、修正して……印刷して……出版です。
新書は、いつもこのようなスケジュールなんでしょうか?
確かに、1か月にたくさんの新書を出す出版社もあります。
本書は、テレビ局側3名、出版社側3名のチームで制作されたようです。
制作に複数の人が関わり、1色刷りの文章だけだからできるのかもしれませんが、私にとっては、ドキドキするスケジュールです。
ただ「必要な時に、必要なテーマの書籍を売る」という強い想いが感じ取れました。
3.まとめ
・対談ものは、旬なテーマの書籍を作るときに良いかも。
・ただし、対談する人は、しっかりとした知識人でなければならない。