編集者の読書感想文

書籍編集者の読書感想文です。良書を出版するために、ベストセラーのヒントをつかむために、書籍を読み漁っています。編集者としての気づきや気に入ったトピックなどをシェアします。たまに、話題がずれますが(汗)

『1分で話せ 2【超実践編】』(SBクリエイティブ)の読書感想文

伊藤 羊一(著)

2021年3月出版/1540円(税込み)/四六判/1色刷り/表紙カバーあり/

本文14Q/240頁/右開き/文字は縦組み/1ページ40文字×15行/

柱:左ページ上 章タイトルだけ

 

www.sbcr.jp

 

サブタイトルは、「世界のトップが絶賛した即座に考えが“まとまる”“伝わる”すごい技術」とのこと。

サブタイトルで、かなり興味をそそられます。

 

タイトルに”2”とありますが、そう、この本は続編です。

前作も読みましたので、続きを読んでみようと思い、本書を手にとりました。

 

↓ 前回の感想文はこちら 

editorbookreview.hatenablog.com

 

今回は「実践編」とのこと。

そのため、本書の基本的な考えやロジックは、簡単にしか書いてありません。

前作といっしょに読むことをお勧めします。

 

<目次>

 

1.話が伝わらない人にお勧めのロジック

前作と同様、プレゼンなどするときの著者の伝えたいロジックとして、「1分で話すためのピラミッド」がベースとなります。

 

1分で話すためのピラミッドとは、

一段目が、結論(1つ) → 一番言いたいこと

二段目が、根拠(3つ) → 結論の理由

三段目が、たとえばの事例(根拠1つに対して、それぞれ3つ)→ 二段目の説明

になります。

 

だいたい、このピラミッドをベースに、考えや情報を当てはめていくと、うまく整理され、伝わりやすいものになるそうです。

 

2.自分にあてはまるケースに出合う

本書は、実践編ということもあって、様々なケースを用いて説明されています。

 

個人的には、下記のケースは、勉強になりました。

 

・話がずれて伝わっている気がするケース 

会社でよく起きます(笑)。

これは、お互い違うピラミッドで考えているから起こっているようです。

転職組も多い職場なので、頭の中で、違うピラミッドが立っているからなのかな?と納得しました。

 

・ロジックは完璧なはずなのに伝わらないケース

・「自分たち自身のこと」「成功と実績」「たとえばの事例」で、イメージを伝える

・相手は、ワクワクしたいのだと理解しよう

を意識すると良いようです。

 

たしかに振り返ると、簡潔に言いすぎて、話の中でイメージできる具体例が少なかったのかもしれません。

 

先のピラミッドを踏まえ、イメージがわきやすいように盛り付けが必要なんですね。

また、理解してもらっても、イメージが湧かなければ、聞き手は動かないので、ワクワクさせることが大事だそうです。

 

このほかにも、

・初めての人とどう人間関係を気づいていけばいいか

・「感覚的な説明で、よくわからない」と言われる

・トラブルの説明が難しい。どこまで言及すればいいのか

など、誰もが出合う一度は悩むであろうケースが載っています。

 

3.本の内容

第1章 1分で話すためのピラミッド

第2章 ピラミッドで考えればコミュニケーションはわかりやすく

第3章 実践編「伝える」基本

第4章 実践! 説得・提案・プレゼンのルール

第5章 実践! 説明のルール

第6章 実践! 交渉のルール

第7章 実践! 会議・議論・ディスカッションのルール

第8章 身の回りの「伝わらない」をなくす

第9章 ピラミッドから資料・文章をつくる

 

第1・2章は、前作のおさらいです。

ただ、これだけでは、やっぱり不十分かと思いますので、前作と合わせて、読んだほうが良いです。

 

第3章以降は、第1・2章を踏まえての対処法が載っています。

実例を挙げて解説されているので、わかりやすいです。

 

なお、本書のロジックは、話すときだけでなく資料作りでも、役立つようです。

 

4.本をつくるときに参考になること

・続編ものを作るときは、やはり前作についても、ある程度しっかり触れておくべし。

 

 

最速でコロナがわかる!?『カラーイラストで学ぶ 新型コロナウイルスの感染対策』(金芳堂)の読書感想文

下間正隆(著)

2021年5月出版/1980円(税込み)/B5変形判/カラー刷り/表紙カバーあり/

120頁/左開き/文字は横組み/

柱:右ページのノンブル横に、章タイトルだけ

 

www.kinpodo-pub.co.jp

※会社の書籍紹介の中で、立ち読みができました。

 

新型コロナウイルスのワクチン接種が始まりましたね。

身近な友人や親戚などが、コロナにかかったこともあり、身近に迫ってきているなという感じがしていました。

 

その中、両親がワクチン接種を終えました。

でも、ワクチン接種が進んだイギリスの様子をニュースで聞くと、まだまだ油断禁物のようです。

 

そこで、今一度、新型コロナウイルスを勉強しようと、本書を手にとりました。

 

<目次>

 

 

 

1.新型コロナウイルスを2~3時間でわかりたい方にお勧め

医学書ブースに置いてありましたが、イラスト・図が中心の書籍です。

まるで絵本のようですが、感染症専門の医師が執筆されているので、内容はしっかりしたものです。

また、医師自身が自ら絵を描いておられ、驚きです。 

 

コロナ関連の書籍で、一番早く、コロナの全貌を知ることができる本かなと思います。

 

2.本の内容

本の内容は、

第1章 新型コロナウイルスの基礎知識

第2章 絶対にコロナに感染しないための行動

第3章 病院内での感染対策

アドバンスト 手術室の感染対策 

です。

 

第1章は、コロナの寿命や感染パターンに応じた予防策、ワクチン接種、ウイルスの変異など、コロナの正体と向き合い方がよくわかります。

 

第2章は、マスクの違いや手指衛生、掃除の仕方が、参考になります。

 

第3章とアドバンストは、医療従事者向けですが、新型コロナ以外のウイルスの解説も載っていますので、大変勉強になります。

 

3.ワクチンを打っても安心しない

イギリスのことを思うと、ワクチンを打っても、感染対策は必要です。

本書によると、コロナは消毒液に弱いようです。

マナーやエチケットとして、しっかり感染対策をしていこうと思いました。

 

4.本づくりで参考になった点

・イラストや図解で解説したものはわかりやすい。

・正方形の本は、絵本っぽくでカワイイ仕上がり。

名言に諭されて『幸せになる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教えⅡ』(ダイヤモンド社)の読書感想文

岸見一郎/ 古賀史健(著) 

2016年2月出版/1650円(税込み)/四六判/1色刷り/表紙カバーあり/

本文14Q/296頁/右開き/文字は縦組み/1ページ43文字×16行

柱:左ページの下に、章番号(第一部等)と端的な概要(例:アドラーと教育について、与えることについて等)

www.diamond.co.jp

 

大ベストセラーの『嫌われる勇気』の続編。

タイトルに惹かれ、手に取りました。

 

登場人物は、前作と同様、哲人と青年。

この二人の会話のやり取りで、話は進んでいきます。

青年の口調は、少し苦手ですが、アドラー心理学の理解が深まりました。

  

<目次>

 

1.アドラー心理学モンテッソーリ教育に通ずる!?

前作から3年が経ち、教育者となった青年は、学級崩壊の憂き目にあいます。

その原因はアドラー心理学を実践したからだと、青年は激怒し、哲人のもとを訪ねます。

そこで、教育論の議論を戦わせていきます。

 

読んでいて「あれ? どこかで聞いたような?」となりました。

そうです。先日読んだ本、モンテッソーリ教育と似ているではありませんか?

 

editorbookreview.hatenablog.com

 

例えば、アドラー心理学

 

教育とは「介入」ではなく、自立に向けた「援助」である

 

自分の人生は、日々の行いは、すべて自分で決定するものなのだと教えること。そして決めるにあたって必要な材料―たとえば知識や経験―があれば、それを提供していくこと。それが教育者のあるべき姿

 

と説いています。

 

一方、先日のブログにも書きましたが モンテッソーリ教育は、以下のとおりです。

モンテッソーリ教育の目的は、「自立していて、有能で、責任感と他人への思いやりがあり、生涯学び続ける姿勢を持った人間を育てる」こと 

 

モンテッソーリ教育は、教師(大人)の価値観で一方的に教え込もうとするのではなく、子どもの興味や発達段階を正しく理解し、子どもが触ってみたい、やってみたいと思う環境を適切に用意し、その環境と子どもを「提示」などによって結びつけ、子どもの自発的活動を促します。

(公共財団法人 才能開発教育研究財団のHPより)

 

似ていますよね。

 

気になったので、Wikipediaで、アドラー心理学のアルフレッド・アドラーモンテッソーリ教育マリア・モンテッソーリのページを見ますと・・・。

同じ1870年生まれということがわかりました。

しかも、モンテッソーリはイタリア出身、アドラーオーストリア出身とお隣の国同士。

このような考え方が、この時代に流行っていたのかな?

 

2.愛する勇気を持とう

本書は、幸せになる勇気とは、愛する勇気であると伝えています。

最近、恋愛ドラマを全く見なくなり「愛なんて、何ぞや」と思う日々。

私も青年と同様、哲人に諭された気分です。

 

以下は、哲人のお言葉。一緒に諭されてはどうでしょうか!?

 

愛は難しい!?

意思の力によって、なにもないところから築き上げるものだからこそ、愛のタスクは困難なのです。

  

愛の技術とは

彼が一貫して説き続けたのは能動的な愛の技術、すなわち「他者を愛する技術」だったのです。

  

愛とは「ふたりで成し遂げる課題」である。しかしわれわれは、それを成し遂げるための「技術」を学んでいない。

 

愛=幸せをつかむために

「わたしの幸せ」を突き詰めていくと、結果として誰かの幸せにつながっていく。

 

ひたすら信じ、ひたすら与える利他的な態度によって、交友の関係は生まれます。

 

ほんとうの愛を知ったとき、「わたし」だった人生の主語は、「わたしたち」に変わります。

 

われわれは愛によって「わたし」から解放され、自立を果たし、ほんとうの意味で世界を受け入れるのです。

 

他者を愛することによって、ようやく大人になる

 

誰かを愛するということはたんなる激しい感情ではない。それは決意であり、決断であり、約束である。

 

われわれは他者を愛することによってのみ、自己中心性から解放されます。他者を愛することによってのみ、自立を成しえます。そして他者を愛することによってのみ、共同体感覚にたどりつくのです。

 

能動的に他者を愛し受け入れることが、幸せになるということだそうです。

疑い深い私は、そこに至るまで勇気がいりそうです。

まさに、タイトルどおり「幸せになる勇気」が必要のようです。

  

3.今後の本づくりで参考になる点

最後に、個人的な気づき。

 

・前作と同様、目次だけで8ページ、茶色の色紙を使用。1色刷りの場合、紙を変えることで良いアクセントになりますね。

・対話形式は、読みやすいし、頭に入りやすい。

 

いつか、このような形式を取り入れた書籍をつくってみようかな。

『出版社のつくり方読本』(出版メディアパル)の読書感想文

岡部一郎、下村昭夫(著) 

2017年11月出版/1200円+税/A5判/1色刷り/表紙カバーあり/

本文14Q/128頁/左開き/文字は横組み/1ページ35文字×31行

柱:章タイトル・左上、節タイトル・右上

 

<出版社>

出版メディアパル - 出版社のつくり方読本

 

Amazon

 

「ひとり出版社」ってご存じですか?

以前、このブログでも紹介したのですが、もし、ひとり出版社をするなら、具体的にどうするのか気になり、本書を手にとりました。

 

editorbookreview.hatenablog.com

 

<目次>

 

1.やっぱり「ひとり出版社」は難しい

出版社を設立し、会社として機能していくには、1)会社設立、2)取次口座開設、3)本制作・出版、4)流通といった大きな流れをしっかり把握しておくべきです。

 

その中でハードルが高いのが、2)と4)になってきます。

 

取次口座開設が難しい理由と対処法

本書では、

「取次に口座開設が出来るかどうか」、これが出版社を立ち上げるための、一番の難関なのです。出版活動を行うのに、口座開設は絶対条件ではありませんが、すでに出版社は3400社以上もあり、「これ以上出版社は必要ない」と取口は考えている風潮がありますので、簡単に口座開設はしていません。

とあり、 なかなか、新規参入が難しいとのこと。

 

しかし、

日本には3400社以上の出版社がありますが、これは取次口座を自前で持っている出版社の数で、取次口座は持っていないが「出版活動はしているという企業や個人を含めれば、その数は9000社」を超えていると言われています。

実際、取次口座を持っていない出版社も数多くあるようです。

 

なお、その取次口座を持っていない出版社の対処法としては、下記のような口座を貸してくれる会社があるそうです。

出版業界の中には、口座貸しに特化した販売代行会社があります。よく知られているのは「星雲社」や「サンクチュアリ・パブリッシング」などです。

  

難しい流通の大きな力となる会社

本書では、「地方・小出版流通センター

http://neil.chips.jp/chihosho/

が紹介されていました。

 

ここは、

地方出版社や小出版社から出版物を仕入れ、大手取次会社の流通ルートに乗るための取次業務を行う頼もしい会社

で、

その業務内容は「書籍、雑誌の卸し」「小売り業務、広告代理業務」「書籍、雑誌の出版、発行及びその代理業務」「前各号に付帯する一切の業務」となっており、取引出版社の数は2017年8月現在1200社を超えています。

中小出版社の力になってくれそうですね。 

 

2.取次口座開設、流通のハードルを回避する方法

「ひとり出版社」をするためには、先ほどお伝えしたように、取次口座開設や流通がハードルとなりますが、取次口座がなくても出版はでき、また、流通は「地方・小出版流通センター」に相談すれば良いということがわかりました。

 

でも、これでも、まだまだ大変そうです。

今まで、企画・制作を主にしてきた私は、もう少し簡単な方法があれば良いのに…と思ってしまいます。

 

そこで、本書では、下記のような方法を提案されていました。

 

企画を売り込む

本書では、持込原稿について紹介されていました。

出版社には多くの持込原稿が送られてきます。(中略)本当に企画力に自信があるなら、「本をつくって販売する」よりも、「企画そのものを販売する」ほうが、はるかに効率がよい、という考え方があります。

 

たしかに、このコロナ禍で、私の出版社でも持込企画が多くなってきたように感じます。そのため、最近、持込企画対応の仕事もまわってきました。

私の出版社では、すべての持込企画に目を通し、検討を行っています。

その経験より採用・見送りとなる基準などもわかりますので、これなら、私にもできそうかなと思ったり…。

 

取次に依存しないで本を販売する 

本書には、取次に依存しないで本を販売する方法として

・直接書店に卸す

・直接読者に販売する

・特定の読者からの委託で本をつくる

・ネット販売で活路を拓く

・ネット配信は究極の電子出版

が紹介されていました。

 

最近、読んだ記事で、

news.ksb.co.jp

があります。

新型コロナの給付金10万円で、ひとり出版社を立ち上げ、ベストセラーを出版されたという記事です。

 

この出版社は、Amazonでの販売をメインでされているようです。

取次を介さないで、ベストセラーを出した良い例ですね。

 

3.本の構成

第1章 出版社のつくり方<基本編>

→会社設立、取次口座開設についての解説が載っています。

 

第2章 出版社のつくり方<応用編>

→取次口座開設、流通についての解説です。

 

第3章 初めての本づくり入門

→本制作・出版に関する内容です。著作権のこともしっかり説明しています!

 

付章 一人出版社 出版メディアパルの舞台裏

~本づくりの心と技を求めて“本の旅”~

→出版メディアパルの軌跡を知ることができます。

 

この1冊で「出版社をどう立ち上げて、どう展開していくか」が大変よくわかります。

 

個人的には、今、携わっていない取次のこと、流通のことがわかり、よかったです。

出版社を立ち上げなくても出版社に所属している以上、知っておいたほうがいい内容だと思います。

 

また、本づくりに慣れていない方も、おおまかな流れや基礎知識は得られますので、お勧めです(今度、新人さんにも読んでもらおうかな…)。 

 

『本の世界をめぐる冒険』(NHK出版)の読書感想文

ナカムラ クニオ(著) 

2020年6月出版/737円(税込み)/A5判/1色刷り、表紙カバーなし

112頁/右開き、文字は縦組み/1ページ37文字×15行

柱:章タイトル、左上真ん中

www.nhk-book.co.jp

 

最近、様々なジャンルの歴史ものが人気です。

 

職業柄、本の歴史が学べるものはあるのかなと思っていたところ、

誰も教えてくれなかった、教養としての「本の世界史」

というキャッチフレーズを見かけ、思わず手に取って読んでみました。

 

値段がお手頃なのも良いですね。

 

<目次>

 

1.全体の構成

本書は、出版界の過去として、本の世界史・日本史、

現在として、日本や世界の本屋・図書館、

そして、これからの出版界の展望として、読書会などが紹介されていました。

 

最近、本が売れなくなったと言われていますが、それは紙媒体のこと。

電子書籍やインターネットの登場で、文字を読んだり触れたりする時間は増えていると言います。

 

著者の言うように、出版界は、

本は、人と情報をつなぐ情報伝達の手段

ととらえ、柔軟な姿勢が、今後、ますます必要になっていくように感じました。

 

2.興味深かった本の歴史

起源は、オーディオブック!?

本書によりますと、はるか昔は

語り部がいて、本は音で聴くもの。それが文字に起こされるようになった

そうです。

 

また、その文字を起こす先が、

粘土板、パピルス、羊皮紙、亀の甲羅や動物の骨、竹簡、木簡、紙と広がります。

これだけでも、本の発展が感じ取れますね。

 

写真集や画集・作品集の元祖とは

本阿弥光悦俵屋宗達たちが中心となって出版した豪華な書籍「嵯峨本」

これが、元祖のようです。

なお、嵯峨本は、京都嵯峨で出版された版本を指します。

 

また、

嵯峨本は、少部数の製作でしたが、キラキラ光る雲母刷りの用紙を使ったり、様々な色の紙が用いられていたり、意匠が凝らされた美しい装丁だったりと、のちの出版に大きな影響を与えたことで知られています。

とのこと。

 

本阿弥光悦俵屋宗達たちが生きた時代は、戦国時代です。

この時代から、用紙にこだわって本を作っていたのかと思うと、感慨深かったです。

 

そして、

これは、現在で言う写真集や画集・作品集などの豪華限定本です。

表紙に特殊な紙を使い、金で箔押しするという発想は、その後、明治、大正、昭和にかけて続き、現在でも受け継がれています。

 

嵯峨本は、特殊な紙を使い金を箔押しするなど、今より、作りこんだ本のようですね。

一度、生で見てみたくなりました(どこで見られるのだろう??)。 

 

江戸時代からある、出版プロデューサーとベストセラー 

江戸時代で木版印刷による出版が盛んになると、浮世草子黄表紙、洒落本、滑稽本などが出版され、一般にも広く読まれるようになりました。出版元としては、江戸後期の出版プロデューサー蔦屋重三郎がよく知られています。彼は、江戸出版界のヒットメーカー、名プロデューサーとして名を馳せた人物です。

 

蔦屋重三郎は、TSUTAYAの名前の由来になった方ですね。

興味を持ったので、いろいろ調べていると、よくまとめられたサイトがありました。

ご参考まで。

 

intojapanwaraku.com

 

また、本書で、蔦屋重三郎は、

企画、制作、販売を一手に仕切り、大ヒット作を量産しただけでなく、自ら多くの新人を発掘して人気作家に育て上げました。

と紹介されています。

 

そして、蔦屋重三郎の時代、

江戸時代では、ベストセラーに似たような言葉として「千部振舞」という習慣があったとか。1000部売れたら、本屋さんは総出で氏神さまへお参りに行ったそうです。

とのこと。

 

このような方々がいて、今の日本の出版界があるのだなと想いを馳せました。

 

3.現在の多様な読書会

最近、下記のように、読書会がいろいろな形で開催されていると知りました。

系読。関係のある書籍を系統だてて学ぶ読書。

妄読。内容を妄想して語り合う、読まない読書。

交読。お互いに本の内容を紹介し合う読書。

 

先日、ブログでも書いた「ビブリオバトル」もそうですが、

多くの方と、本への思いや感想を共有できる機会が増えているのは良いですね。 

 

editorbookreview.hatenablog.com

 

以前に比べると、書店の数も少なくなり、書店で本に出合う機会が減ってきました。

このような読書会は、出版社でも積極的に開催していってもいいのかもしれません。

 

4.検索しやすい参考文献の表記

参考文献の表記が良かったので、ここで紹介します。

 

本文の最後に 

「本」の全てを知るためのブックガイド

として、下記のようなカテゴリーを立てて、ブックリストを挙げていました。

これが参考文献も兼ねています。

 

・本の世界史を学ぶ

・本の日本史を学ぶ

・世界の本屋さんについて学ぶ

・日本の本屋さんについて学ぶ

・図書館について学ぶ

・本の読み方について学ぶ

・紙・製本・装丁などの本の知識を学ぶ

・「本」にまつわるおすすめ本

 

検索もしやすいですし、良いですね。

 

5.参考になった点

・読書会は、本と読者をつなぐ良い会。

・昔の出版や出版プロデューサーから学ぶことも多い。

・参考文献を、カテゴリーを立てて整理する見せ方は良いな。 

オンライン会議のノイズキャンセリング奮闘記

今日は、読書感想文から少し外れた話題を。

最近、ずーーっと悩み、いろいろ調べていました。

ようやく解決したので、その記録を残します。

同じ悩みを持っている方は、ご参考まで。

 

その悩みは、「オンライン会議中の周りの音」です。

 

<目次>

 

1.ヘッドフォン+マイク探し

はじめは、ノイズキャンセリング機能がついたヘッドフォン+マイクを探していました。

ただ、機械音痴な私は、どれが良いのか、さっぱりわからず…。

 

パソコンはsurfaceなので、surfaceのヘッドフォン+マイクを買えばいいのですが、2~3万円はします。

しっかり使いこなせるかわからないものに、2~3万円を出すのは惜しい…。

ということで、安いヘッドフォン+マイクを探しましたが、PCとの相性もあるようで…。

なかなか手を出せずにいました。

 

そこで、出合ったのが下記のYouTube

驚きの効果!、テレワーク時のマイクのノイズを簡単除去 - YouTube
(10分18秒)

 

この動画ではヘッドフォン+マイクだけではない、ノイズキャンセリングの方法を伝えています。

そして、ノイズを除去するアプリケーションがあると知りました。

 

2.どのアプリケーションを選ぶか

先ほどのYouTubeでは、2つのアプリケーションが紹介されていました。

 

1)NVIDIA RXT Voice(NVIDIAアメリカで上場企業)/ 約270MB

https://www.nvidia.com/ja-jp/geforce/guides/nvidia-rtx-voice-setup-guide/

 

2)Krisp(株式会社ブイキューブ:日本で上場企業)/ 約160MB

https://jp.vcube.com/form-inquiry-md11-krisp.html

 

どちらが良いのでしょうか? サイトを見ると、

1)は真っ黒の画面で、それだけで難しい感じがします。でも、無料のようです。

2)はZoomのサイトに似た画面で、「わかるかも!?」と思わせる雰囲気があります。無料プランもありますが、制限アリです。

 

結論を言いますと、まずはNVIDIA RXT Voice。次にKrispで良いと思います。

 

3.NVIDIA RXT Voiceをダウンロードしてみる

何と言っても、無料は、良いですね。

ただ、これは、NVIDIA GeForceがパソコンに入っていることが条件のようです(→動作要件)。

 

「動作要件?」そこでつまずく私は、YouTubeでダウンロードの方法を見ます。

すると、動作要件がわからなくても、いきなりアプリをダウンロードしても良いとのこと。

ダウンロード中、動作要件に適していないと、エラーが出て、ダウンロードできない仕組みになっているそうです。

 

気が楽になりダウンロードをしてみますと、エラーが出ることなく、インストールもできました。

 

「動作要件にあっていたんだ」喜びもつかの間、 アプリを開いて設定しようとすると、「unable to start microphone denoising(マイクのノイズ除去を開始できません)」とエラー画面が…(汗)。

 

慌ててインターネットで調べると、Yahoo知恵袋に、同じエラーに対する質問が載っていました。

NVIDIARTXvoiceについての質問です。 - 先程アプ... - Yahoo!知恵袋

 

やっぱり動作要件は見ないといけないようです。

 

動作要件は、

RTX Voice を使うには、NVIDIA GeForce または Quadro RTX グラフィックス カードが必要です。

とサイトに記載があります。 

使用中のグラフィックボードを確認したほうが良いそうです。

 

「グラフィックボード?」私は、インターネットで調べ続けます。

 

なお、グラフィックボードの確認方法でわかりやすいのは、こちら。

https://note.cman.jp/monitor/graphic_board/

 

また、そのとき、CPUやGPUという言葉によく遭遇しましたので、その違いも調べてみました。

わかりやすかったのは、こちら。

【3分でわかる】CPUとGPUの違いをやさしいたとえ話で解説! | マクリンピーシー(マクリンPC)

 

結局、私はNVIDIA GeForceではありませんでした。残念…。

 

ちなみに、NVIDIA GeForceでない方も、ひと手間を加えると使えるようになるそうです。

YouTubeには、そのやり方の動画がアップされていましたが、機械音痴の私は、そこまでする勇気はありませんでした。

 

4.Krispをダウンロードしてみる

フリープランは、「毎週最大120分間まで利用可」とのこと。

これは、あっという間に制限量を超えてしまいそうです。

 

そこで、利用無制限になるプロプランは、

年契約をすると月額500円、月契約をすると月額1000円。

 

これぐらいなら払うか…。腹を決めて、ダウンロードをすることに。

 

ダウンロードはとても簡単。

メールアドレスを登録するだけで、すぐにダウンロードできました。

 

そして設定。

まずは、アプリを開き、マイクとスピーカー欄で、自身が使っているマイクとスピーカーを選びます。

次に、マイク・スピーカーとも「ノイズをミュート」をオンにすれば、設定完了です。

 

最後に、よく使うオンラインツール側での設定が必要になります。

私は、Zoomをよく使いますので、Zoomの設定方法は、

設定 → オーディオ → マイクとスピーカーともKrispを選択、

これで設定が完了です。

 

5.その後

いろいろテストをしましたが、ノイズは遮断できていました。

今後は、Krispでやっていこうと思います。

 

なお、Krispは、アプリを開けるとその下に、残りの使用可能時間が表示されます。

また、その横に「Upgrade(アップグレード)」と「Refer a Friend(友達を紹介する)」があります。

 

「Refer a Friend」を押すと画面が変わり、URLが発行されます。

 

 そして、そこには、

あなたのリンクを使ってKrispに参加してインストールした方全員に1か月分、あなたには2か月分無料の Proを提供。

と書いてありました。

 

しばらく使ってみて良かったら、友人にURLを伝えてみようと思います。

 

ここまでたどり着くまでに、本当、一苦労でした。

オンライン会議中の周りの音で悩まれている方へ、この情報が参考となれば幸いです。

『「育ちがいい人」だけが知っていること』(ダイヤモンド社)の読書感想文

諏内えみ(著) 

2020年2月出版/1540円+税/四六判/2色刷り/表紙カバーあり/

256頁/右開き/文字は縦組み/1ページ38文字×14行

柱:章タイトル:左ページ上の真ん中、節タイトル:右ページ上の真ん中

 

Amazon 

 

<出版社HP> 

www.diamond.co.jp

 

<目次>

 

ベストセラーと聞き、図書館でも予約待ちの数が多いと聞きました。

そして、Amazonを見ますと、あれれ…。低い評価も見受けられます。

気になったので、本書を手に取りました。

 

1.目次をチェック!

目次を見ると

・口元を手で押さえすぎない

・感じのいいあいづちの打ち方

・急な来客でもあわてない装いを

・「何でもいい」は間違った気遣い

・お金を返してほしいとき、どう切り出す?

・電車での飲食、どこまで許される?

・香水はウエストより上につけない

・座布団の正しい座り方

・お箸は三手で扱い

ハンバーガーの上品な食べ方って?

など、項目が257も並んでいます。

これだけを見ると、読み応えがありそうで、期待大ですね。

 

2.評価の分かれ目

しかし、1項目に割かれているページ数は、平均して1ページ程度。

そのため、期待していたほど深い情報はありませんでした。

年齢を重ねている私が読むと「!」となるような、目新しい情報は少なかったです。

おそらく、このあたりが評価の分かれ目かと思いました。

 

3.読み方

そうは言っても、このようなマナー本は、やはり、ためになりますね。

知っている内容だったとしても、自分の振り返りで読むと良いかもしれません。

また、目次を見て、気になる項目だけを読むと良いかもしれません。

となると、立ち読みで良いのかもしれませんが(汗)。

 

4.惹きつけるタイトルとデザイン

この本は、タイトルとデザインが良いですね。

 

タイトルの ”「育ちがいい人」だけが知っていること”と言われると、「どれ、どれ」と内容を読みたくなりますね。

こうありたいという潜在的な思いを刺激しているのでしょうか?

 

また、デザインは、茶色と黒の2色刷りです。

暗い色の取り合わせですが、シックな感じがでていますね。

落ち着いた色を組み合わせるのは、悪くないのかもしれません。

そして、イラストも良いですね。やさしくお上品な感じが出ています。

デザイン・イラストとも、本の内容にあった品のある感じに仕上がっています。 

 

※memo

ブックデザイン tobufune 

http://www.tobufune.com/

イラスト 須山奈津希

https://suyamanatsuki.tumblr.com/

 

5.今後の本づくりで、参考になった点

・茶色と黒の2色刷りは、意外と良い感じ。

潜在的な思いを刺激する内容は、ベストセラーになる!?

(以前に紹介した「繊細さんの本」もそうでした)

 

editorbookreview.hatenablog.com